昔日のローマ #9 アンコス・マルティウス

 第三代王トゥリウスは紀元前673年から前641年になります。そして、次の王が市民集会と元老院で選出されました。

【四代目の王アンコス・マルティウス】

 アンコス・マルティウスは二代目の王ヌマの娘の子供になります。サビーニ族出身でローマで生まれ育ちました。

 アンコスの時代はまだまだ戦闘が続き、移住者などで人口が増えたローマでも、その周辺のラテン族やサビーニ族などの近隣部族との戦いは続きました。そして、負けた部族の都市は破壊され、その部族はローマに強制移住をさせられました。

 ローマ人同化政策というのは奴隷にはなりません。同じローマ人の市民権を与えて人口を増やしていくのです。そうしてローマという都市がだんだんと大きくなっていったようです。

 ローマの7つの丘はそれぞれの移住者の住むところになりました。

パラティーノ・・・ラテン系ローマ人

クィリナーレ・・・サビーニ系ローマ人

チェリオ・・・アルバ人

アヴェンティーノ・・・新しい移住者

カピトリーノ・・・神々の住まい

ヴィミナーレ、エスクィリーノ・・・上部平地は狭く、海抜も低い


 アンコス王はテヴェレ川にはじめて橋をかけました。西岸のジャンニコロを要塞化し、7つの丘を結んだのです。

 また、テヴェレ川下流のオスティアを征服し、塩田事業を手に入れました。農業と牧畜業に加え、産業が増えたようです。

 アンコス・マルティウスの治世は25年間でした。
 
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# by arrive_at | 2007-11-02 17:05 | イタリア  

昔日のローマ #8 トゥリウス・オスティリウス

 「ローマ人の物語」という本は全部で15巻あるらしいのです。それを1冊ずつこつこつと読み進めるには何週間もかかります。

 さらに、それを思い出しては整理しながら書き留めるのは時間のかかることです。古代ローマの歴史を知りたければ、さっさと本を読み進めることが近道でしょう。私のように、メモ代わりに整理していると全然歴史の話が進みませんから。

 建国の王ロムルスが紀元前753年にローマを作り、39年間の統治でした。二代目のヌマは前715年から43年間の統治でした。そして、3代目へと続きます。

【三代目の王トゥリウス・オスティリウス】

 トゥリウスはロムルスと同じラテン系のローマ人で、攻撃型の男のようでした。ローマの祖先の地でもあるアルバを攻め込みました。

 ローマはまだ80年の歴史ですが、アルバは400年の歴史を持つ独立国です。近くにはエトルリアという大きな都市もあり、小さなローマの攻撃がアルバの運命を変えました。

 ローマが大きくなるためにもアルバを攻略し、アルバの都市は破壊されましたが、住民はローマへの移住を強制され、ローマ市民になりました。

 ローマ市民ということは、市民の義務として軍務を勤めることにありますから、ローマの戦力も増強されました。

 チェリオの丘に移住し、クインティリウス、セルヴィウス、ユリウスというアルバの有力家はローマ貴族として元老院になりました。後のユリウス・カエサルは子孫になります。

 トゥリウスの軍事力は大きくなりましたが、そのトゥリウスは雷に打たれて死んだそうです。32年間の統治でした。
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# by arrive_at | 2007-11-02 16:40 | イタリア  

昔日のローマ #7 ヌマ

 紀元前753年から前715年の39年間に、ロムルスはローマの王としてその国を治めました。

 何もなかったテヴェレ川の東側も町になり、人口も増え、ローマという小さな都市がはじまりました。

 ロムルスの跡を継ぐのは誰でしょうか?

【ニ代目の王 ヌマ】

 ロムルスが暗殺されたかどうかはわかりませんが、そのあとに王になる人はどんな人だったでしょう。

 ローマ人の期待を込めて選ばれた人は、ローマに移住しないで元の地に残ったサビーニ族のヌマという人でした。

 農業に従事しながらもたいへん知識が深く、40歳という年齢だったので本人は断ってはいましたが、元老院の強い要請でローマに来たのでした。

 ローマの王は世襲制ではなく、選挙によって選ばれました。今のアメリカの大統領のようなものでしょうか。

 ヌマの業績は、それまでの暴力と戦争で大きくなってきたローマに、法と習慣の改善を行ったということです。「秩序の確立」ということで、人間としての礼節と自らの力の限界を知ること、また、人間を超える存在への恐れなどを教えようとしました。

 やはりギリシアの哲学などを学んでいたのでしょうか。都市としての暮らしに必要な知識や考え方を整備していったのではないかと思います。

 ヌマの業績は他にもあります。

 門や入口の守り神で戦いの神でもあるヤヌス神殿を建てました。戦争時には出入口の扉は開けられ、平和の時期には閉じられたと言いますが、戦争が続いたローマの歴史では閉じていた時期はどれぐらいだったでしょう。そして、現在はどうなっているのでしょうか。

 ヌマは防衛のための戦いはするけど、普段は農業と牧畜で生活できるようにしようとしました。知的です。そして、ローマ市民をそれぞれの仕事に守り神をつけて、組合を作りました。部族間の抗争を防ぐのに役立ったそうです。

 徐々にローマには他の部族の人も住むようになり、エトルリア人の町もできていました。エトルリア人はいろいろな技術を持っていますから、町が栄えたのではないでしょうか。

 暦の改革は、一年を12ヵ月と決め、カエサルの改正まで650年間使われます。暦はすでにエジプトなどの農業などで使われていたのではないでしょうか。ヌマの知識はやはり他国の文明や文化を学ぶということで深まったのでしょうね。私としても、あらためて学ぶということの大事さを感じます。

 ヌマの業績のなかでは宗教の改革が大きいそうです。

 ローマはたくさんの神がいますが、それらの神々にヒエラルキー(階級)を与えたといわれます。ギリシア・ローマの多神教は人間の行いや倫理道徳を正す役割を神に求めないといわれ、人間並みの欠陥を持つ人々に親しまれる神だったようです。

 ローマ人は守り神として、神に守護を求めたのだそうです。努力する人に援助をするということでしょう。そして、最高神祇官と巫女という神官の組織を整えました。巫女以外は普通の生活をしていて、市民集会の選挙で決まります。

 ユピテル・・・最高神
 マルス・・・軍神
 ヤヌス・・・軍神
 ケレス・・・農業の女神
 バッカス・・・葡萄酒作り
 メリクリウス(マーキュリー)・・・経済力
 アスクレピウス・・・病気
 ユノー・・・幸福な結婚と女の立場の守護神
 ヴィリプラカ女神・・・夫婦喧嘩の守護神

 神様との付き合い方もローマ人は上手いですね。人っていうのはその時々の感情に左右されますが、その度にそれぞれの神様にお願いするのって、気を紛らわしてくれることでしょうから。


 このようにして二代目の王ヌマは本格的な改革をし、43年間の後、亡くなりました。
 
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# by arrive_at | 2007-10-23 11:38 | イタリア  

昔日のローマ #6 ロムルス

 エトルリア人やギリシア人などがイタリア半島にはすでに住んでいて、それぞれの文化があったのですが、それでもまだ紀元前8世紀には誰も住んでいない地域や、都市として発達していないところがありました。

 イタリア北部のアドリア海に面するポー川、ルビコン川やティレニア海に面するアルノ川、テヴェレ川は有名です。

 その中のテヴェレ川の下流から約30キロ上流にローマはあります。ローマの中心を蛇行しながら流れていて、その東側に7つの丘がありました。カピトリーノ、パラティーノ、アヴェンティーノが中心にあり、早くから人が住みました。

 その後、ローマの人口が増えるにしたがって、クィリナーレ、ヴィミナーレ、エスクィリーノ、チェリオなどに人が住むようになっていきます。高さは海抜50メートルもないそうですが、現在ではどのようになっているのか、行ってからのお楽しみです。

【建国の王 ロムルス】

 ロムルスはパラティーノの丘に、レムスはアヴェンティーノの丘にそれぞれ陣取っていたのですが、レムスがロムルスの陣内に入ったことから争いが始まり、レムスは殺されてしまいました。

 ロムルスが一人だけの王になってから、パラティーノの丘に城壁をめぐらせ都市を建設しました。神々に犠牲を捧げる式を行ったのが、紀元前753年4月21日だそうです。

 その時のロムルスは18歳だそうで、この若者についてきた3000人のラテン人とによってローマは建国されたとされています。

 ロムルスの国を治める方法は、国政を3つに分けたことです。王、元老院、市民集会という、まだ人口も少ない町では、人々の支持を得た王であったのでしょうか。

 元老院は100人の長老からなり、王に助言をする役割でした。元老院は選挙で選出されるのではありませんが、公的な機関とされていました。

 市民集会はローマ市民全員で行われました。王や政府の役人を選出するのです。また、王が考えた政策を元老院が助言し、それを承認するかどうかを決めるのが市民集会ということです。戦争を始めるのも、講和をするときもこの承認を必要としました。

 ローマに来たロムルスとラテン人たちは独り者の男達であったようで、羊飼いのボスといわれたロムルスやレムスたちと共に、新しい土地を求めて流れてきたというところでしょうか。

 ローマの近くにはサビーニ族がいましたが、ロムルスはサビーニ族を祭りに招待しました。油断したサビーニ族の若い女にロムルスたちは襲い掛かったといわれています。それは「サビーニ族の女たちの強奪」といわれています。

 逃げ帰ったサビーニ族は娘たちを返すように言いますが、ロムルスたちは正式に結婚して妻にしてしまいました。当時の結婚とは何て戦略的なものだったのでしょう。花嫁不足はどこのどの時代でも問題ですね。

 その後はサビーニ族とローマの戦いが何度もありましたが、すでに結婚をしていた妻達が、自分の親や兄弟と夫達がお互いに殺し合うのを見かねて仲裁に入りました。そして殺し合いもなくなったそうです。

 ロムルスはサビーニ族と合同するかたちでローマへの移住を提案し、クィリナーレの丘を居住区としました。 サビーニ族の王タティウスはロムルスと共同統治を行い、サビーニ族の長老は元老院の議席も持つようになりました。

 このようにしてローマは人口を増やし、兵力を大きくしていきました。

 ロムルスが統治を始めて39年が経ちましたが、前715年、軍隊閲覧の時に天候が急変し、雨や雷の中で突然ロムルスが消えてしまったそうです。一説によると、やはりロムルスに反抗するものたちによる暗殺ではないかとも言われますが、真実は一体どうなのでしょうか。

 
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# by arrive_at | 2007-10-23 10:20 | イタリア  

昔日のローマ #5

 イタリア半島にはいくつかの川がありますが、その中でもアドリア海の奥にはポー川、少し南下してルビコン川、ティレニア海側にはアルノ川、南下してテヴェレ川が有名です。

 いまでは、北イタリアといえばベニス、ミラノなどの地域を指し、中部イタリアはフィレンツェ、ローマを指し、南イタリアはナポリから南という感じです。

 しかし現在とは違って、歴史の中では年代によっての都市や地方の呼び名が違い、それぞれの文化も違うということになります。昔をしのぶつもりなら、アペニン山脈や川などの地理を思い浮かべながら、それぞれの地方にどんな人々がどのようにして暮らしたかを想像するしかないのでしょう。

【エトルリア人とその文化】

 紀元前9世紀にはイタリア中部では初期鉄器文化がありました。この地方はエトルリアと呼ばれ、現在のトスカーナ州のフレンツェやウンブリア州のペルージアなどはエトルリア民族の都市といえるそうです。

 それらの都市は海に直接面しているわけではないのですが、地中海を船で行き来するギリシア人との交流があったということです。細長い国土の真ん中を山脈が走り、その北側と南側に海があるというのは、日本の国土を思い出せば簡単です。しかし、日本よりは小さなイタリアですから、山では鉱山があり、そして海へもそう何百キロとは離れていなかったので、外国との交流もできたのではないでしょうか。

 ギリシャからもたらされた青銅の技術、そして、美術・工芸品などの質の良いものがギリシャ本土から直接もたらされていたようです。

 紀元前8世紀から前6世紀までは、エトルリアの勢力はたいへん強く、現在のベネチア近くのポー川から南を北はエトルリア、南はギリシアとしていたそうです。そのころのギリシアはイタリア半島への移住者が多く、ギリシアの植民地もありました。

 紀元前3000年ごろを見ても、エジプトやオリエントの国々は古くから栄えていましたので、その文化が地中海を伝わってエトルリアに影響を与えたことでしょう。鉱業、農業、食物の保存方法、建築や土木技術、生産物の輸出入、それらの交易を通して文化的なものが入ってきたのではないでしょうか。

 西洋美術史には、エトルリア美術という分野もあります。

【ギリシア人とその文化】

 紀元前8世紀のギリシアは都市国家の時代でした。経済は発達し、人口も増加し、それらの人々が国外に出て生きていく時代へと変わっていきました。ギリシア人は海洋民族でも有名で、外国に植民地を求めて出て行きました。それは黒海からスペインまで幅広く、中でもとなりのイタリア半島はギリシャの植民地がたくさんありました。

 イタリア半島をブーツに例えると、かかとのプリンディシ、土踏まずのターラント、足の裏の指の付け根のクロトーネ、つま先の先にはボールのようなシチリア島があり、つま先と接するようにメッシーナ、カターニア、シラクサ、アグリジェント、パレルモと時計回りに島を一周します。特にパレルモは北アフリカに近く、カルタゴからも近いところなので、パレルモはカルタゴの植民地でした。引き続き、足の甲からむこうずねに向かってナポリ、クーマ、カプアなどがギリシアの植民地でした。

 これらの植民地は、ギリシアの高い文明や生活技術、商品の生産などを行い、短期間に発展していったそうです。貿易品を持ち、海上を交通手段として商売は行われていたようですが、発展していたエトルリアとギリシャ植民地の間に挟まれたローマは農業と牧畜ぐらいしかない状態だったようです。



 それにしても、後から発達した国が栄えるという例はいくらでもあります。現在の大国アメリカでさえも、15世紀の大航海時代に発見されてから繁栄したものです。ローマが建国されてからどのように発展していったかがたいへん楽しみですね。

 

 
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# by arrive_at | 2007-10-20 01:04 | イタリア  

昔日のローマ #4

 アルバロンガはラテン語で「白く長い町」だそうです。アスカニウスがアルバの王になりました。

 アルバ(ALBA)って、どこかの時計メーカーの名前ですよね。Alba Longaというスペルにも似ています。私も大事に使っていた時計です。

 ギリシャ神話の「パリスの審判」や「トロイの木馬」などで、ギリシャの神々が人を救ったり、神と人間の間に子供が生まれたりと、伝説と本当の歴史が入り混じったような話の時代が続きますが、紀元前8世紀では、まだまだ史実かどうか分からない部分があります。

 そういった意味では、ローマが建国された日にちがしっかりとわかっていること自体が、ちょっと怪しい気もしないでもないのですが。



【ロムルスとレムスのころ】

 トロイから逃げてきたアイネイアスの子孫で、アルバロンガ王の娘は巫女であったそうです。その王女は軍神マルスに見初められ、双子を産みます。

 王位を狙っていた叔父によって巫女にされたわけですが、神がかり的な双子出産をしました。それを知った叔父によって、双子はテヴェレ河に籠に入れられて流されます。

 河岸に着いた籠の中の赤ちゃんを、母親オオカミが乳をあげて育てます。その後、羊飼いが赤ちゃんを抱いて帰って育てたそうです。

 双子はロムルスとレムスという名前だそうです。これの名は親が付けたのか、オオカミが付けたのか、羊飼いが付けたのか、そういった細かいことは全然わかりません。名付けた人も分からないままに、この名前は世界的に有名になっていくのでしょうね。

 ロムルスとレムスは羊飼いの中でも力を出し始め、アルバに攻め込み、王を倒しました。それは母親と自分達の運命への復讐でしょうか。

 そして、更にロムルスとレムスはテヴェレ河下流の地に新しい都市を作りました。

 ロムルスはパラティーノの丘に、レムスはアヴェンティーノの丘に陣取りましたが、その境界を破ったレムスをロムルスは殺してしまいました。当時は、人々は教養も無く野蛮そのものだったのではないのでしょうか。

 こうして紀元前753年4月に、ロムルスの名前を取ってローマが誕生したそうです。

 
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# by arrive_at | 2007-10-16 21:45 | イタリア  

昔日のローマ #3

 帝国書院の標準高等社会科地図の30ページを開いています。

 小アジアのトルコとヨーロッパのブルガリア人民共和国を区切るのが、海水の黒海であり、ボスボラス海峡です。そして、それはマルラマ海、ダーダネルス海峡を経て、エーゲ海へと続きます。

 トルコといえば、庄野真代さんのヒット曲(1978年)はどうでしょう。
 「いつか忘れていった こんなジタンの空箱   ひねり捨てるだけで あきらめきれる人…」

 ジタンがなんなのかは分かりませんが、「飛んでイスタンブール 光の砂漠でロール」ってぐらいで、エキゾチックなところではないかと想像してしまいます。

 友達の、f 嬢は今日からトルコの旅に出掛けて行ってしまいました。いいなぁ、トプカプ宮殿。

 
 話を戻します。
  
 イスタンブールはボルボラス海峡のブルガリア側にありますが、トロイはイラン・イラク・シリア側のダーダネルス海峡近くにあります。


【トロイ(トロイア)戦争のころ】

 直接にはローマとは関係ないのですが、この話からローマへと続いていくようなので、端折って書きます。

 ギリシャ神話としてのあらすじですが、ヘラ(結婚と母性、貞節の女神)、アテナ(都市の守護女神)、アフロディテ(愛と美と性の女神)が、一番美しいのは誰かを競い、ゼウスはトロイの王子パリスに審判させました。「パリスの審判」で、スパルタ王メネラオスの妃ヘレネと結婚できるというアフロディテの誘いにのってしまいます。

 ギリシャのスパルタから、パリスはヘレネをトロイに連れて行きます。スパルタ王はギリシャ軍に総大将アガメムノン指揮でトロイに攻め込みます。

 なかなか決着がつかないまま10年目にギリシャのパトロクロスという勇者が死にます。その親友アキレウスはトロイを攻めます。トロイは防備の為、城内に閉じこもって戦い続けます。

 このときギリシャ武将のオデュッセウスが考えた大きな木馬を城の前に置いたままギリシャ軍は引きあげてしまいます。その木馬をトルコ軍は城内に入れ、人々が眠りについたころ、木馬の内部に潜んでいたギリシャの兵士が出てきて、トロイはついに陥落してしまいます。これが有名な「トロイの木馬」ですね。


 ローマと関係があるのは、このトロイから脱出したアイネイアスなんです。アイネイアスはトロイの王の婿で、ヴィーナスと人間の間に生まれた子で、ヴィーナスが正に神がかりで助けたのでしょうか。

 アイネイアスとトロイの王、息子そして何人かの者と船で逃げたのですが、エーゲ海、イオニア海、シチリア島を西に回ってティレニア海、北アフリカのカルタゴ、イタリア中部のクーマ、ガエタ、ラヴィーノと、漂流していきました。

 アイネイアスはそこのラティウム国王の娘と結婚し、トロイに変わる都を作りました。アイネイアスの死後は、息子のアスカニウスが王位を継いだそうです。その後、アスカニウスはアルバロンガという新しい都を作りました。アルバロンガというのがローマになる前の都市だったようです。

 
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# by arrive_at | 2007-10-16 21:25 | イタリア  

昔日のローマ #2

 世界文化史年表という長い巻物のような年表を広げると、紀元前の各地の文化が一覧できます。

【紀元前3000年ごろ】

 イラン・トルコあたりではルリスタン文化・ガリト文化・トロイ文化などがあります。その中でも、前2500年ごろにはシュメール初期王朝がはじまります。

 エジプトでは先王朝が前3100年ごろまであり、その後は初期王朝がはじまります。

 ギリシア・クロアチアあたりではギリシア本土はヘラディク文化、クレタ島ではミノア文化、キュクラデス諸島はキュクラデス文化がありました。

 イタリアあたりではラゴッツァ文化・レメデッロ文化・アペニン文化・パドゥス文化・タプソス文化・など、ローマが出来る前にはたくさんあったようです。

 やはり西アジアや北アフリカのオリエント文化圏が早くから栄えていたようです。

【紀元前1500年ごろ】

 アジアでは夏(か)という国があったそうですが、それはまだ詳しくは分かっていませんが、前1500年ごろには殷(いん)または商(しょう)と呼ばれた国ができます。

 西アジアではバビロニア王国・アッシリア・フェニキアなどがあります。

 エジプトでは新王国時代です。

【紀元前1000年ごろ】

 中国では周(しゅう)の時代です。

 西アジアではヘブライ王国・イスラエル・ユダです。

 エジプトでは後期王朝、フェニキア植民地ではカルタゴと呼ばれる時代です。

 ギリシアではスパルタ・諸ポリスの時代になります。

【ローマ建国】

 紀元前753年4月21日がローマ建国の日とされています。
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# by arrive_at | 2007-10-16 15:01 | イタリア  

昔日のローマ #1

 映画「ローマの休日」はあまりにも有名ですが、よくあるギャグで「ローマの平日」なんていうのも使い古した言葉です。タイトルを最初は平日にしましたが、それじゃあ、あんまりですよね。結局「昔日のローマ」なんてことにしました。

 私の手元には塩野七生著「ローマ人の物語」が何冊かあります。また、岩波ジュニア新書「ローマ帝国」青柳正規著もあります。それらを読みながら、自分なりに未だ見ぬイタリアを感じようと思っています。

 

 
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# by arrive_at | 2007-10-16 14:31 | イタリア  

お久しぶりの徒然日記

 いやいや、ブログ更新をまるっきりさぼっていました。 

 約1ヶ月半ぶりですが、少しは書き込みをしようと思っています。

 今までとは違った内容で、誰に語るでなし、気の向くままでしょうか。


 で、次はローマなんちゃって。
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# by arrive_at | 2007-10-02 15:55 | 徒然日記  

夏休み

 すみません。ただいま夏休みをしています。

 現在の読書は、塩野七生さんの「ローマ人の物語」です。

 冬にはイタリアを旅したいと思っていますので、ぼちぼちと勉強中です。

 連日の猛暑で暑さによるストレスを感じている方も多いと思いますが、

 とにかく自然現象には逆らわず、体力の温存と精神の休養でこの暑さを乗り切ってください。

 私は心臓への負担を減らす為に、炎天下の虫のようにじっと過ごしています。

 気候の優しい時期になったら、又がんばります。

 しばらく待っていてね。
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# by arrive_at | 2007-08-19 23:42 | 徒然日記  

「漢文の素養」から #1

 もうすぐ梅雨明けですね。夏休みも始まって、元気な小学生が町にあふれているように思います。

 そして、お勉強するとか言いながら、自分の宿題を引き伸ばしているのは誰だ~。「私だよ。」
「にしおかすみこ」をやっていないで、ちゃんとお勉強をしないといけません。


 さて、「漢文の素養 誰が日本文化をつくったのか?」という本ですが、加藤徹著 光文社新書です。この方はNHKの教養番組で春ぐらいに放送されていた、「漢文力」の先生でもあります。弁士のような格好で、まるで俳優のような見事な解説でした。

 その方の本を、知り合いから勧められて読んだのですが、漢文を、そして日本語の生い立ちを知らない人には目から鱗のような本でした。私だけかもしれませんが…。

 エントリをするに当たって、著作権の問題もありますので、抜粋と感想や簡単な内容紹介で書いていきたいと思います。



 【漢文の素養 誰が日本文化をつくったのか?】

<はじめに>

 「かつて漢文は、東洋のエスペラントであった。

 漢文で筆談すれば、日本人も、中国人も、朝鮮人も、ベトナム人も、

 意思疎通をすることができた。

 また漢文は、語彙や文法が安定しているため、

 千年単位の歳月の変動にも、あまり影響されない。」

 出だしの4行の抜粋ですが、なるほど、さすがに中国紀元前に作られた漢字による文章が、東アジアでの共通の言語として通用していたとは驚きです。


 「昔の植民地では、しばしば三層構造の言語文化が見られた。

 上流知識階級は高位言語としての純正英語(ないしフランス語)を使い、

 中流実務階級は現地化した英語を使用し、下層階級は民族の固有語を喋った。」


 近代以前はどこの文明国も三層構造だったそうです。

 上流知識階級  純正文語
 中流実務階級  口語風にくずした変体文語
 下層階級     文字の読み書きができぬ者が多かった


 「高位言語は、伝統と権威のある古典語であり、叡智の宝庫であった。

 その文法や語表現は洗練され、規範化され、国際語としても使われた。

 東アジアでは漢文が、西欧ではラテン語が、インドでは梵語が、

 中東では古典アラビア語が、チベットからモンゴルにかけては古典チベット語が、

 それぞれ高位言語の地位を占めていた。」

 そうだったのですか。私は無知でした。だって、歴史的な世界の文明文化をほとんど知りませんから、当時使われていた言語というものの種類も知りませんでした。イスラム文化圏のレベルの高さはヨーロッパが見習ったぐらいですから、その言語を知るということが文明文化に与えた影響は大きかったのでしょうね~。


 「上流知識階級である公家(くげ)や寺家(じけ)、学者は、純正漢文の読み書きができた。

 中流実務階級たる武家や百姓町人の上層は、日本語風にくずした変体漢文を交えた文体

 『候文(そうろうぶん)』を常用した。

 下級階層、たとえば長屋にすんでる『熊さん』『八っつぁん』は、無筆(むひつ)

 (文字の読み書きができないこと)が多かった。」

 杉田玄白は『解体新書』を純正漢文で書いたそうです。私たちが現代の義務教育で学ぶのは、昔で言う口語風の変体漢文でしょうか。当時のトップエリートとは純正漢文の習得が必須だったのですね。


 「西欧諸国はフランス革命以降、日本は明治維新以降、 中国は辛亥革命以降に、

 それぞれ、身分・階級を越えた『国語』を人工的に作り、それを権威あるものとして

 従来の高位言語に代えるようになった。」

 なるほど、明治維新を境に近代化した日本の国語ができたのですね。言い換えれば庶民に迎合したというのでしょうか。これで、漢文のレベルは確実に落ちていったのではないかと、ちょっと心配ですが…。


 「日本、中国、朝鮮半島、ベトナムでも、それぞれ時期は相前後するものの、

 純正漢文を使う上流知識階級は、二十世紀半ばまでに解体した。それとともに、

 漢文も、東アジアの高位言語の地位からすべり落ちた。


 漢字を全廃した地域----------------北朝鮮・ベトナム

 漢字の全廃を予定していた地域----中国

 漢字を極端に制限した地域---------韓国

 漢字を簡略化して使っている地域---日本

 漢字を無制限に使っている地域-----台湾・香港 」

 
 それぞれの国が何故変化していったのか、日本は何故漢字を使っているのかを是非知りたいところです。


 今日は「はじめに」というところの解説になってしまいましたが、本当に不思議の国ニッポンではなくて、不思議な漢字はどこから来たのかということを知りたいと思います。





 
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# by arrive_at | 2007-07-28 00:53 | 漢文修業  

書道の疑問

春曉        しゅんぎょう              

春眠不覺曉   しゅんみん あかつきをおぼえず 
                                  
處處聞啼鳥   しょしょ ていちょうをきく

夜來風雨聲   やらい ふううのこえ

花落知多少   はなおつることをしる いくばくぞ


春の眠りの心地よさに、目覚めれば、
知らぬまに夜が明けていて
ここかしこから鳥の声が聞こえてくる。
ゆうべきいたあの風雨で、
いったい花はどれほど散ったかしら。


 これは孟浩然(もうこうねん)の「春暁」という漢詩です。

 習字を習っている人なら、一度は条幅(じょうふく)という、画仙紙を縦半分にした半切の大きさの紙に書いたことがあるのではないでしょうか。

 これが先ず、疑問なんですね。

 確かに書道は文字の美を競うものです。漢詩を美しく仕上げて軸物にしたり、額縁に入れて 展覧会に出品したりと、作品としての立派さはよく分かります。

 しかし、私の頭だと、訓読みにして、意訳を付けないと意味が分からないのですね。書くだけで、読めもせず、訳も分からずじゃあ情けないと思います。


 それから、漢字という以前に、それが読めないという文字があります。

甲骨文(こうこつぶん)、篆書(てんしょ)、隷書(れいしょ)、草書(そうしょ)、行書(ぎょうしょ)、
楷書(かいしょ)、仮名

 これらは抽象的な表現からはじまって、字画を持ち、速書き、省略体、まっすぐな字画の配置など、それぞれに特徴があります。楷書以外は読めません。


 このように書体の種類もさることながら、漢詩が読めないというのは、書道を学んでいても致命的な問題と感じています。

 書道の書は美術なのか、教育なのか、文学なのか…。

 そのどれも追求し損ねたまま、いまだにお手本を写すだけという手習いをしています。これでいいのでしょうかね。


 大人になったら、疑問は自ら解明することは大事です。面倒臭いし、時間はかかるし、本は老眼で読みづらくなってきてはいますが、ここは人生終盤にして成せば成るを実践する時です。衰えつつある脳と視力への挑戦かもしれません。


 大人の宿題を自ら出してどうするのかとも思いますが、少しは調べて見ることにしましょう。


 
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# by arrive_at | 2007-07-02 12:06 | 漢文修業  

Spring Waltz#12-2/2

つづきより



 「ウニョンがやめた?」


 フィリップは、イナが辞めさせたかと思ってしまいます。

 心配でウニョンに電話をしますが、出ません。すぐにウニョンに会いに行きます。

 ウニョンに会うと、「僕のせいで辞めたの。だめだよ。逃げちゃだめ。」と説得をします。

 
 不動産屋の前で、ミジョンはチェハの母親の姿を見かけます。

 ウニョンのお母さんは不動産屋に多額の権利金を渡され、契約書にサインをします。


 電話に出ないウニョンにチェハは心配します。電源が切られています。



 「ウニョンさんはどうなっているんだ。」

 「何故私に聞くの?

  それぞれもとの場所に戻るの。」

 「どういう意味だ。」

 「彼女、辞めたわ。」


 昨晩のウニョンの言葉を思い出し、チェハはことの重大さに気付きます。

 そして、激しく言い争いをして、イナの思いを振り切って、飛び出していきます。


 海苔巻きの店を訪ねても、店は閉まっています。

 チェハは街を探し回り、留守電に何度も電話するように伝言します。


 家ではウニョンが預金通帳を眺め、ため息をついています。帰ってきたミジョンに店が売れたことを聞きますが、それでも悩んでいます。


 イナはチェハの母親に取り入って、結婚話を進めてもらうように張り切ります。

 チェハの練習室に戻ったイナは、チェハの仕事がはかどっていないことに気付きます。

 
 ミジョンとサンウが締まった店を覗き込んでいると、そこにチェハがやってきて、ウニョンの居場所を尋ねます。


 フィリップはチェハと話をします。フィリップの気持が分かっているので、チェハはつらい気持です。フィリップはそれでもチェハに正々堂々とウニョンと付き合うための宣戦布告をします。


 チェハはウニョンを見つけ、車に乗せます。降りようとするウニョンを放さず、ドライブに連れて行きます。ゆったりと流れる大きな川、美しい田舎の景色の中で、チェハは野原に寝転がります。戸惑うウニョンに、傍にいて欲しいと言います。帰ろうとするウニョンを引き止め、ウニョンの戸惑う気持を聞きます。

 それでも、チェハはウニョンを放しません。チェハを困らせないように去るウニョンの手をつかまえ、「僕のそばにいて。二度と逃げないで。僕の傍の、君の場所にいて。」と抱きしめます。


 夕日の傾く川のほとりで、二人は静かに時を過ごします。「少しだけ寝させて。誰かのせいで寝ていないんだ。 よかった、これで安心して眠れる。愛してる。」


 (その顔は岩窟のマリアのようで、美しいよ。チェハ。)



 ミョンフンの帰国パーティーでイナはお洒落をして、友達の新聞記者を呼びます。サプライズとして、婚約発表をすると告げます。得意満面です。



 夜になり帰り道で、チェハはウニョンの手を放しません。


 パーティ会場にはなかなかチェハが現れません、イナもジスクも心配しています。


 「手を放さないで。」


 やっとパーティ会場にチェハが現れ、スピーチをします。



 「僕を信じて。ここにいて。」



 
 「ご紹介します。

  僕の愛する人、パク・ウニョンです。」




 会場の人々は驚き、ウニョンは飛び出していきます。

 ウニョンはバスに飛び乗りますが、チェハはその後をタクシーで追いかけます。


 チェハへのまわりの期待が、二人を苦しめているのですね。



 桜の花が舞い散る夜道を、フィリップは感慨深く歩いていきます。

 イナはことの重大さに打ちのめされ、敗北を感じています。

 ジスクは倒れてしまいます。



 泣きながらバスで逃げるように去っていくウニョン。

 追いかけるチェハ。










 
 
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# by arrive_at | 2007-06-24 15:33 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#12-1/2

春のワルツ 第12話 愛の宣言


<ネタバレに注意>



 (ビデオを見て驚くチェハの顔が素敵です。ハンサムだって意味で。この後、本当に事件が。)


 フィリップが振り向くと、そこにはチェハがいました。

 部屋を飛び出していくフィリップ。

 チェハは彼を追っていきます。


 庭に出て、フィリップは振り返りざまにチェハを殴ります。


 怒りを抑えきれずにフィリップは親友を傷つけてしまいました。

 もくれんの咲く下で、二人は話し合います。過去を思い出し、二人は友情を感じながらも、女性を取り合うことになってしまったことを悲しく思っています。二人ともつらいのです。


 ジスクはウニョンに仕事をやめるようにいたぶります。ウニョンはただ聞くだけです。

 母親の愛情というものがどういうものかがよく出ています。恋愛と比較するのは野暮ですが、それでも母親の息子を取られる気持は、とても残酷な言葉となってウニョンを痛めつけます。

 「もう、二度とうちのチェハに近寄らないで。」

 (これは、今後の私も使いかねないせりふです。)


 怒り狂ったジスクは、ミョンフンにチェハがウニョンと会ったことを嘆きます。


 嫉妬に狂ったイナも、ウニョンを事務所に呼びつけます。

 部屋ではビデオが回り、ウニョンはいくら消してもまたビデオの画面が出ます。

 イナはありったけの嫌味を言い、激しくウニョンを責めます。私たちの間に割り込んできただけじゃなくて、親友の仲も引き裂くつもりかと、暗に辞職を迫ります。


 車の掃除に戻ったウニョンは、悲しみに耐えられなくなります。


 「愛?

  そんなつまらないことにチェハを巻き込まないで。

  夢を見ているのなら、いますぐ目を覚ましてちょうだい。

  もう二度と、うちのチェハに近寄らないで。」

 「知らないの?

  私が彼を愛していることを。

  私たちの間に割り込んできただけじゃなくて、親友の仲も引き裂く気?」

 
 部屋に戻ったウニョンは、今日ジスクやイナから責められた言葉を思い出して、チェハの為ならこの思いを諦めなければならないことを感じ、泣きながら辞職願いを書きます。


 作曲がすすまないチェハは、ガム売りの少年のところに行きます。

 「いっぱい売れたか?」

 チェハはこの少年に靴や、そのほかにもたくさんのものを買ってあげます。少年の無邪気な笑顔に癒されるのでした。

 「名前は?」 「ガング。お兄ちゃんは?」


 ガングは父親と食事をしながら、たくさん買い物をしてくれた人をテレビで見つけ、父親に教えます。


 
 翌日、ウニョンは辞表を出し、イナは冷たい態度ながらもお互いの為だと言います。ウニョンにはそんな言葉は納得できませんが、仕方なく辞めていきました。


 駐車場にはチェハがいて、ウニョンを誘ってドライブに出かけます。「今日は僕がロードマネージャーになる。君の気持はよく分かる。だけど、今日は君のことだけ考えたいんだ。」


 ウニョンはチェハの真似をして、運転席の後ろに座ります。スクーターに二人で乗ったときを思い出していました。


 帰り際に、チェハはロードマネージャーをクビになります。ウニョンとしては最後の仕事だという想いでいっぱいです。ウニョンの笑顔を見ることがチェハにとっては唯一の慰めとなり、ウニョンはロードマネージャーのお礼に手の甲にキスします。「今日の日当。ほんとにさよなら。」事情を知らないチェハは満足したようです。


 つづく
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# by arrive_at | 2007-06-24 14:57 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#11-3/3

つづきより


 ホテルの部屋に戻ったチェハは、両親に何故ウニョンに会ったのかと聞きます。

 父親は彼女のことを反対しています。あのウニョンだということを知っているからでしょう。


 ウニョンはうちで母親と話をします。店に来た女性がユン・ジェハの母親だということを知って驚きます。

 部屋に戻ってジスクの言葉を思い出し、悩んでいます。そこにチェハからの電話があり、今日あったことを話して欲しいと言います。チェハは反対されていることでウニョンが悲しい思いをしていると心配します。


 フィリップがウニョンのお母さんの店に海苔巻きを食べに来ています。お母さんもウニョンもご馳走します。その後、二人はデートしますが、ウニョンはあくまでフィリップの気持にこたえられないことを誤りますが、フィリップは笑顔のウニョンのことが好きです。


 チェハはウニョンのお母さんの店に行きます。ウニョンもそこに来ます。



 「もしや、この前助けてくれた。」

 「ユン・ジェハです。」

 「ミジョン、買出しに行こう。」


 お母さんの計らいで、二人は仲良く海苔巻きを作ります。


 「本当はどうなの?

  さっき泣いてたんだろ?

  黄砂がどうのって、不自然すぎる。」

 「フィリプが来てくれたの。

  どうしたらいい?」

 「そろそろ、言わないと。

  こそこそしてるのは良くないから。」

 「そうですね。」


 チェハはフィリップの部屋のドアに手を伸ばし、ためらっています。ドアが開き、フィリップが酒に誘います。

 
 「チュース。

  ハングル習わなきゃよかった。

  ウニョンの言うことや思ってること、知らない方が楽。

  相手の言ってること分かるのに、上手く返事できない。

  でもいつかきっと、きっと分かり合える。

  ドイツ語か英語か、ハングルで、きっと分かり合える。

  言葉を使わなくても通じることがある。

  笑いや、Heart 

  韓国が好きだ。

  つらかったけど、いろいろ教わった。

  大事な人はみんなここにいる。 My mother、ウニョン、そしてマイベストフレンド。」


 ジスクはミョンフンの机の引き出しから、ウニョンに関する報告書を盗み見し、驚きます。


 イナはビデオを見るためにカメラを持って行きます。


 チェハはウニョンを車で送っていきます。手を繋いだ二人はその時間を大事にします。いつまでもどこまでも手を繋いで行きます。家についてもさよならはつまらないと、もう一度手を繋いで歩いていきます。夜になって、そろそろ帰ってくださいとウニョンは言いますが、いやだとチェハは言います。店に入ってからも去りがたい思いです。事務所に寄ってフィリップに言わなければと、チェハはウニョンに言います。


 店にはジスクが現れます。


 事務所ではビデオを再生して、イナとフィリップがその画像を見ています。

 それにしても、二人が楽しそうにピアノを弾く様子を、一番見られたくない人に見られた感じです。

 というか、この真実を受け入れがたい二人が、目の前の大きなモニターでしっかりと見てはならないものを見たという感じでしょうか。


 表情が急に硬くなる二人。


 振り向くと、そこにはチェハが。
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# by arrive_at | 2007-06-24 14:00 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#11-2/3

つづきより



 ミョンフンはソ・ウニョンの写真を見て、それはパク・ウニョンだということが分かりました。ジスクは不審に思いますが、二人で食事に行きます。


 街角でガム売りをしている少年を、しゃがみこんでチェハは観察しています。


 「何してるんだ?」

 「話しかけないで。あーん、わかんなくなった。今日の売上げ計算してたのに。」

 
 チェハはお父さんと暮らしていた頃を思い出します。


 「どうしたの?なんか、よう?」

 「困ったとき、電話しろ。

  腹へっているか?」


 父ちゃーん。いいカモ見つけたんだ。ユン・ジェハ。



 ウニョンはチェハの普段の自然な感じを撮って欲しいと、ビデオ撮影を頼まれます。結構その撮影を二人は楽しんでいます。

 「ユン・ジェハさん、作曲がはかどるのはいつですか?

  『夜明け頃』

  ユン・ジェハさんは、子どもの頃からそういう性格だったんですか?

  『そういう性格って、なんだよ。』

  ちょっとアレでしょ?

  『アレって、なんだよ。』

  最後に、ピアノは何歳から弾いているんですか?」


 正面からビデオカメラで撮られるので、チェハは照れてしまいます。

 ピアノ室ではウニョンが椅子に腰掛けて居眠りをしています。それをチェハはビデオで撮っていました。ウニョンは私が映っていたら怒られると言いますが、チェハはこのテープをもらっちゃえばいいよといいます。楽しんでいますね。

 ウニョンがピアノを弾いているところをビデオでとって遊んでいると、次にどうやって弾くのか分からなくなります。「つぎ、何でしたっけ」。ビデオをピアノの上に置いたまま、チェハは弾き方の手本を見せます。「この後は?」「よく見てて。」

 楽しそうな個人レッスンの一時です。


 ジスクが現れますが、二人のムードもぶち壊しです。


 フィリップはウニョンを誘って、散歩に出かけます。そして、デートに誘いました。



 チェハの母のジスクは、ウニョンのお母さんのお店に来ます。海苔巻きを注文しますが、食べないで帰っていきます。フィリップに送ってもらったウニョンがそこに帰ってきますが、どうもウニョンに話があったようでした。その様子をフィリップが見ていました。

 近くのティールームでチェハのお母さんはマネージャーを辞めるように説得します。「何か目的があって近付いたんじゃないの?」

 仕事をしなくてはいけないのは借金のせいかとか、下調べはしてあるみたいです。お金を渡して無理矢理辞めさせようとしますが、ウニョンは断り、後で泣いてしまいます。その様子をこっそりと聞いていたフィリップは考え込んでしまいます。


 ホテルに戻るとフィリップはチェハに冷たい態度で接します。

  
 「フィリップ!」

 「どけっ!

  殴るぞ。」

 「怒っている理由を言え。」

 「母親を何とかしろ。」

 「どういう意味だ。」

 「ママに聞け。

  それと、もう一つ。

  最近のお前、気に入らないんだ。」


 

つづく
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# by arrive_at | 2007-06-23 23:35 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#11-1/3

春のワルツ 第11話 衝撃のビデオ


<ネタバレに注意>



 チェハの録音中にもかかわらず、フィリップは感情が抑えきれなくなり教会を出て行ってしまいます。

 事務所に戻っても、フィリップはチェハの気にいっている曲がタイトルに向いていないと言い争います。そして、部屋を出て行ってしまいます。

 かなり感情的になっているフィリップですが、屋上で心を落ち着かせようとします。


 仕事のあと、フィリップはイナとチェハを食事に誘います。レストランにはフィリップがウニョンを誘ってきて、ウニョンもチェハも居心地の悪い思いをします。フィリップとしては、ウニョンは俺のものだという意思表示をチェハにしているのでしょうか。

 フィリップはウニョンと仲のいいところをチェハに見せつけようとします。

 これって、チェハが勝手にウニョンにキスしたことへの仕返しかもしれません。男は自分のテリトリーをおかすものは、容赦なく傷めつけるのです。いや~、本能的でとっても素敵!

 フィリップは食事の途中でピアノの演奏をウニョンにプレゼントします。フィリップのメッセージは愛の告白でした。レストランの人々にも聞こえるように、その愛の告白はさすがにお洒落なフィリップです。シャイすぎる男では出来ません。雰囲気だけはゴージャスですが、果たして、その想いは届いたのでしょうか。

 
 送ってもらったウニョンですが、フィリップに対してはいい返事ではありません。ウニョンは友達でいて欲しいと頼みますが、フィリップは分かっているとは言うものの、諦めきれない想いで一杯でしょう。


 部屋に戻ったチェハは、フィリップの本心を思い出して、本当に悩んでいます。友達を裏切るのは心苦しいし、かといってどうすることも出来ません。


 ウニョンも部屋に戻って、フィリップに感謝はしているものの、どうしてもフィリップの想いを受け止められないことを感じて、一人謝ります。


 (めちゃくちゃロマンチック。恋とは何ぞや。)




 翌日、チェハのところに母のジスクがやってきました。イナはジスクに取り入っていますが、魂胆があります。チェハとの結婚をほのめかし、宝石店でも指輪はジスクからではなくチェハから欲しいといいます。

 夕食をチェハと両親で摂っていますが、両親はイナとの結婚を勧めます。チェハは困った顔をします。

 そこにフィリップが現れ、一緒に食事をします。その後、チェハはフィリップを引き止めて話をしようと言います。


 「いい加減にしてくれ、

  僕に言いたいことがあるんだろ。

  はっきり言えよ。」

 「これからは僕も自分のことだけ考える。

  僕には君みたいな才能はない。

  君の指が羨ましい。

  でも、君に負けないものが一つある。

  耳だ。

  だから、君のマネージャーでいるのは楽しかった。

  君のためにがんばった。韓国にまで来た。

  君とっては、ただのマネージャーだろうけど。」

 「馬鹿言うな。

  お前がいてくれたから、いまの僕があるんだ。」

 「君は全部持ってる。Family, Mother, Father, Piano.

 それに、今度は…。」

 「全部他人のものだって言ったら、どうする?」

 「その中の一つでいいからくれよ。

  ひとつだけ。」


 フィリップもまた苦しんでいるのでした。



つづく
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# by arrive_at | 2007-06-23 20:57 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#10-4/4

つづきより


 教会の懺悔室で、チェハは苦しみを告白しています。


 「ある人を愛しています。

  相手は、愛しちゃいけない人です。

  なのに、気持を抑えられません。」

 「愛することは、罪ではありません。

  気持に従いなさい。」

 「でも、僕には大事な友人がいます。

  かけがえのない友達。

  僕のことを信じてくれて、僕のためなら何でもしてくれる奴なんです。

  その友人の愛している女性を、僕が愛してしまいました。」



 チェハの弾く悲しげな曲にあわせて、フィリップも包帯で巻いた右腕にも構わずに、ピアノの鍵盤を弾くマネをします。

 ウニョンにもなぜか悲しさを感じさせる曲でした。


 
 「楽譜がないよ。

  楽譜がないんだけど。

  それでも仕事しているつもりか。

  楽譜のことまで、僕に気を使わせるなよ。

  やる気ないのか。

  給料だけとって、何もしないなんて、 どういうつもりだ。

  今度こういうことがあったら、 マネージャー変えるぞ。

  しっかりしろ。」


 好きなウニョンに当り散らすチェハって、いったいどうしたのでしょう。ウニョンは突然の仕打ちに驚き、部屋に戻って泣き出してしまいます。

 チェハはその部屋の外でためらっています。中からはウニョンが激しく泣きすする音が聞こえ、いたたまれなくなって外に出て行きます。

 
 ウニョンは思い立って外に行きます。

 河原にはチェハが考えごとをしていますが、そこにつかつかとウニョンが近寄ります。


 「急にどうしたんですか、理由だけでも教えて。」

 「何の理由?」

 「楽譜が見当たらないぐらいで大騒ぎして。」

 「なにか勘違いしてないか。

  ちょっと優しくしてやったぐらいで、気があると思い込んでるんだろう。

  立場を良く考えろ。

  珍しかったんだ。

  君みたいなクラスの人間は初めてで、
  
  韓国に来て退屈だったから遊んでみたけど、

  もう飽きたよ。」



  ペシッ!


 苦々しい顔で立ち去るチェハ。河原に座り込んで泣き出すウニョン。

 
 胸に迫る何かがチェハをウニョンのところに戻らせます。


 そっとウニョンに手を添えて立ち上がらせます。もう、ウニョンは泣きじゃくっています。


 じっとウニョンを見つめ、そっとキスするチェハでした。



 その様子を、テラスからフィリップが見ているなんて…。
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# by arrive_at | 2007-06-23 18:56 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#10-3/4

つづきより


 怪我の手当てが終わって、チェハはフィリップに自分のことをどう思っているのかと聞きます。


 「飲んで、ハーブティー。 落ち着くから。」

 「ダンケ」

 「フィリップ、僕はお前にとってどんな存在?」

 「君が来たとき、僕はいじめられっ子。

  でも、君を見て分かった。友達になれるって。

  なんで?」

 「ウニョンさんは?ウニョンさんはお前にとってどんな存在?

  命を捨てられるほど愛してる?」

 「ウニョンを愛してる。

  幸せにしてあげたい。

  どんなことをしても、絶対。

  ウニョンに会って、韓国や君を見直した。

  You know?

  前は韓国なんて忘れてしまいたかった。

  But, I ××× remember. Da House.(聞き取り不能)

  覚えてる?

  大きな庭、家にはママがいて、ママは僕の手、握ってた。

  おじいちゃんもいた。僕を嫌ってた。

  僕は韓国、嫌いだった。

  でも、いまは違う、幸せ。

  ウニョンのことを愛してるし、

  マイベストフレンドがついててくれる。

  マイベストフレンド!」


 親友のフィリップから信頼を寄せられ、チェハは、その本心を聞くことで反対に思い沈むようです。


 キッチンでウニョンとフィリップが話をします。フィリップは怪我をしていて、水をこぼしてしまいます。ウニョンを助けるために怪我したのですが、ウニョンは申し訳ながっています。


 「ごめんなさい。」

 「そんなこと言わないで、僕が申し訳ないから。」

 「本当にごめんなさい。

  もう、優しくしないで下さい。

  フィリップに優しくされると、ますます申し訳なくなる。

  私は、フィリップほどには優しくできないから。

  だから、悪くて。

  ごめんなさい。」


 (こういう優しい男性っています。その優しさが、真綿で首を絞めるようにクイクイと…贅沢な悩みですが。もったいないことです。)


 ウニョンはフィリップの気持を知っていながらも、チェハへの想いを止めることが出来ないという感情で、とてもつらいと感じているようです。

 そして、その理由を知らないフィリップは、とにかくウニョンのことだけを愛しているのでしょうか。せつない恋です。


つづく
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# by arrive_at | 2007-06-23 18:42 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#10-2/4

つづきより


 CDショップで買い物をする二人、チェハは先を歩き、ウニョンはマネージャーとしてついて行きます。

 ピアノ演奏のあるバーで、チェハは演奏家の友達二人と会います。

 (一人は復活に出ていた若手刑事さんではないですか。)


 「ウィーンでのチェハさんとフィリップさんは、

  ショパンとルヴィンシュタインに例えられていたんですよ。」

 「えっ、アインシュタイン?」

 「彼女はロードマネージャーなんだ。」

 「ロードマネージャー?

  お前も出世したなあ。

  ロードマネージャーまでいるのか。」

 「恋人かと思いました。」

 「まさか、違います。」


 同席したウニョンは音楽家の名前もわからず、はじめて聞いた言葉を繰り返し覚えようとします。チェハはちぐはぐな会話の中で、ウニョンに何かいいたそうです。


 「僕のロードマネージャーなんだから、音楽の基礎知識ぐらいは持っていて欲しいなあ。」

 「基礎知識って、仕事に必要ですか?」

 「アルトゥール・ルヴィンシュタインって言うのはね、

  ロマン派の神童と謳われた天才ピアニストだったんだ。」

 「誰もそんなこと聞いていないのに。」

 「ただ、テクニックはすごいけど遊び心がありすぎて、若い頃は評論家受けしなかった。」

 「アルトゥール・ルヴィンシュタイン、アルトゥール・ルヴィンシュタイン…」


 一生懸命覚えようとしているウニョンを、チェハ優しい目で見守っています。


 「持つよ。」

 「いえ、私が持ちます。」


 凍える手を息で温めているウニョンに、チェハはウニョンの荷物を持つために手を差し出し、そして二人の手が触れたときに手を握り締めました。ウニョンは少しためらっています。


 「こうして行こうよ、これからは。

  意地張らないでさ。」


 小さくうなずくウニョンでした。



 うちに帰ってからは、ウニョンは嫌な奴のことをたくさん話しています。


 「アルトゥール・ルヴィンシュタインの話とか、エミール・ギレリスとか、ブレルデンかブレンデル。こんなややこしい名前、よく覚えるよね。頭いいんだな、嫌な奴って。」


 そのひとり言を聞いていたミジョンは呆れます。


 「さっきから嫌な奴の話ばかりしてる。

  ったく、もう、無意識に話していたわけね。

  あんたこそ、そのややこしい名前、いつ覚えたの?」

 「でもさ、嫌い嫌いも好きのうち。あんた、その人にぞっこんラブじゃない。」

 「そうかな。動揺しているとこが怪しい。出身もソウルだなんて見栄張るし。

  どう、白状しな。好きなんでしょ。」


 友達の目はたいへん厳しいものですね。


 チェハは、夜遅くピアノを弾いて作曲をしています。今日は乗っているのでしょうか。


 
 小川のせせらぎの聞こえる河原で、チェハとフィリップとイナは音源を聞いてチェックしています。


 ウニョンは少し離れた橋の欄干に腰掛けて、小川のせせらぎに耳を済ませています。そこに、チェハがやってきました。


 「何してるの?」

 「座ってるだけ。」

 「そうやってても、可愛くないよ。」

 「かわい子ぶっているわけじゃありません。

  変なこと言わないで。」

 「顔が可愛くなくて、性格が悪くて、口だけは達者で、態度のでかい奴。

  どう思う?」

 「うわっ、最悪ですね。それ。

  だって、顔がダメなら性格が良くなきゃ。

  それに、口が立つなら感じは良くないと。

  そんな人ダメですよ。」

 「じゃ、どうしたらいい?その人が好きなんだ。」


 ちょっとウニョンは考え込みます。チェハはいたずらっぽくウニョンを見ます。


 「あの、私に恋の相談ですか?」

 「恋を知っているのかなと思って。」


 ウニョンとフィリップのことを暗に指しているのでしょうか。はたまた、それは例え話をしながらウニョンに思いを告げているのでしょうか。二人は黙り込んでしまいました。ドキドキですね。


 そこにイナが現れて、ウニョンにコーヒーをみんなに出すように行って追い払ってしまいます。しかし、立ち去るウニョンの後姿を目で追うチェハでした。


 河原から蝋梅の花が咲く中を一行は歩いていきます。河原を横切る時にチェハが手を差し伸べ、ウニョンは手を取ってもらいます。その横には手を出し遅れたフィリップがいますが、ウニョンは全然気付きません。イナもなんだか不機嫌なようです。


 ミョンフンはウニョンの親の店の前で、車の窓から様子をうかがいます。


 夜になって、ウニョンに電話が鳴ります。それはチェハの作曲したピアノの演奏です。

 チェハはピアノの上に携帯電話を置いて、ウニョンのために演奏をしています。こころの中はウニョンで一杯なんでしょうね。


 翌朝はウニョンはどんな服にしようかと、懸命に服選びをしています。そして、車をホテルに回して、サイドミラーで髪形を治したりして嬉しそうです。

 チェハはウニョンの車に荷物を積み込みますが、そこにやってきたイナに同乗するように誘われますが、断ります。

 ウニョンは気にしますが、チェハ気にしないように言います。後ろの席に座っていたチェハは、運転席の後ろに移動して、シートに体を近づけます。驚くウニョンですが、チェハは結構楽しんでいます。これって、かなり変態です。でも、スクーターに乗ったときのことを思い出して、二人は笑っています。若いって無邪気です。


 教会に到着すると、チェハは今朝イナの車で行くのを断ったことを誤ります。「イナ、先に謝っとくね。ごめん。残酷なことを言うようだけど、僕ら、友達でいよう。」

 (よく言ったと溜飲を下げる諸兄の方々も多いことでしょう。個人的に私にもこんな友達がいました。金持ちの子供というのを鼻にかけ、プライドが高く、人への配慮の出来ないおばかさんです。大人になるともっとたちが悪くなり、人に拒絶させると取り乱していました。お疲れ様な人生です。バイバイ!)


 「はっきりさせておかないと、悪いから。」

 「聞かなかったことにする。先ずは仕事よ。

  話しは後にして。」


 チェハは困っています。


 ピアノの前で、チェハとフィリップは演奏の準備をしています。一緒に弾かないかと言うチェハに、緊張すると言いながらも手もみなどをして、笑ってフィリップは弾くことにしました。昔からピアノ演奏を介して仲が良かったのでしょうね。

 この場合、フィリップが例のルヴィンシュタインではないかとも思ってしまいます。遊び心は十分ですから。

 チェハとフィリップは裏山を登りながら、いろいろと話をします。滑り落ちたチェハに、怪我をした手にフィリップはTシャツを切り裂いて手当てします。


 チェハの録音中にフィリップがウニョンに話しかけているところを見つけて、突然、チェハの手が止まります。少し動揺しているのでしょうか。または、軽く嫉妬でしょうか。分からないけど…。


 教会での録音中に、キーキーという音がします。ディレクターが気が付きますが。


 早朝になり、まだ暗い中、ペンションのテラスでウニョンにチェハは訊ねます。演歌が好きだったというウニョンに演歌ってどんな曲かを聴きます。チェハは聞いたことがないのですが、ウニョンは調子こいて歌っています。明るい性格です。

 楽しそうに河原で散歩をしているところに、フィリップもやってきます。二人の仲に割り込んだ感じですが、フィリップにはそんな二人の雰囲気に気が付きません。チェハ、どうしましょう。


 録音の前に例のノイズを止めないといけないということで、みんなで探します。ウニョンが見上げたところには、立て付けの悪いステンドグラスの窓が今にもはずれそうです。フィリップがウニョンをかばってステンドグラスはフィリップの頭の上に落ちました。

 フィリップは怪我をしてしまいます。



つづく




 









 
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# by arrive_at | 2007-06-23 18:01 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#10-1/4

春のワルツ 第10話 かけがえのない友


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 やっと前半の10話に来ました。オーストリアでの出逢いから、韓国での再会。スホとウニョンの子どもの頃の出来事など、ドラマが進むにつれて運命の再会の理由がわかってきました。チェハとウニョンはつらい過去を乗り越えて、これからどのように関わっていくのでしょうか。

 後半にはリュ・シオンさんの実家も映されているそうで、フィリップの母親の実家という設定で少しだけ見ることができるそうです。また、韓国での放送で使われた場面と使われなかった場面や、今回の日本版に際してユン・ソクホ監督の編集されたものが放送されたそうですが、その比較についてはWikipediaの「春のワルツ」に詳しく記されています。

 この春のワルツのレビューはテキストのみで、実際に自分でビデオデッキで録画したものから書き起こしています。上手い表現はなかなか難しくて出来ませんが、少しでも映像を思い出したていただけたら幸です。10話は録画をするのが遅れたために、最初の部分は他のサイトからの引用文を使っていますが、少しでも雰囲気を伝えることができればと思っています。

 どうぞ、これからも楽しんでください。

====================================================


<ネタバレに注意>



 ウニョンへの態度のことで、フィリップからたしなめられるイナ。「公私の区別ができない人間とは、一緒に仕事はできない」と言われる。イナは態度を改め、ウニョンにも謝罪する。

 チェハと一緒に朝帰りした事を、イナにきつくしかられて落ち込んでるウニョンには、「ウニョンも少し悪いね」とフィリップが優しく諭す。「人の心を傷つけたらダメだよ」

 ホテルへチェハを迎えに行ったウニョンは、ミョンフンと顔をあわせる。ミョンフンから「故郷はどこか?」と尋ねられ、「ソウルです」と答えるウニョン。


 (以上は引用しました。)




つづく







 
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# by arrive_at | 2007-06-23 16:00 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#9-3/3

つづきより



 翌日は、またもや二人で車で帰るのですが、チェハは、今度は助手席に座ります。

 チェハは暗譜の最中ですが、ウニョンは和む為に話しかけますが、さえぎられます。チェハはとても気分が乗っているのでしょう。

 そんな時、車が狭い農道で対面した時に、前から来た耕耘機が避け損ねて路肩に突っ込みます。ニワトリが逃げ、チェハもウニョンも泥だらけになりながら飛び回るニワトリを捕まえます。

 おじいちゃんはそんな二人に、家によって泥を落としていくように言います。梅の花が咲く、美しい田舎です。

 夜になって帰ろうとする二人に、おばあさんは夕飯を食べてから帰るように促します。ウニョンは断ろうとしますが、その隣のチェハのお腹が鳴って、結局ご馳走になります。


 サムゲタンをご馳走になり、二人はおいしそうに食べます。そりゃ、もう、幸せな感じで。

 おじいちゃんとおばあちゃんは孫を預かっています。チェハがたいへんでしょうといいます。


 「どうせ死んだら土になる体、大事にしても仕方ない。

  子供の世話がたいへんなもんか。

  お金稼ぐ方がよっぽどたいへんさ。」


 チェハの家族同士の愛情に感じ入る姿を見て、ウニョンはチェハの一面を知るのでした。チェハにも、家族を思いやる親の気持というのが、なぜか重みのあるものに感じたのでしょうか。心和む一時です。

 そこに電話が入り、知り合いが倒れたということで、急いでおじいちゃんとおばあちゃんは出かけます。

 赤ちゃんと小さな子どもの面倒を頼まれた二人は、てんやわんやです。帰ることも出来ません。

 イナからの電話の音で赤ちゃんが目を覚まし、電源を切ります。

 車に残されたウニョンの電話もそのままです。


 お姉ちゃんの子供は、赤ちゃんのミルクの調合をチェハに教え、慣れない手つきでチェハはミルクを作り、そして赤ちゃんを寝かせるために抱っこして悪戦苦闘しています。

 ウニョンは外にあるトイレにお姉ちゃんの方を連れて行きます。子育てってたいへんです。がんばれ、二人!

 
 「お兄ちゃんとお姉ちゃん、ウチのパパとママみたい。」


 子供って、ドキッとすることを言うんですね。独身者の二人に向かって。いいぞ~。



 驚く二人の表情は、なんともいえないものですが。プチ幸せ感にあふれています。いや、そうでもないか。


 イナからチェハに電話が入ります。

 イラつくイナ。嫉妬、めらめらめら、ぼわぉ~っ!



 おじいちゃんとおばあちゃんが帰ってきました。帰ろうとする二人におじいさんは言います。

 
 「こんな遅くに行くことはない。

  道を知っていても、無理だ。

  真っ暗で、何にも見えないんだから。

  可愛い娘さんに苦労させちゃダメだよ。

  泊まっていきなさい。」


 (本当に田舎の夜は真っ暗です。怖いぐらいです。私は嫌だな。夜道の一人運転は恐怖よ。)


 結局、二人は同じ部屋で寝ることになります。

 ウニョンはチェハに、ここからこっちに来ないように言います。

 チェハも負けじと、「行くわけないだろ。そんな気、全然無いから。心配するな、引きずり込まれても逃げる」と、立って行きます。


 「何よ、嫌な奴!」布団に潜るウニョンでした。

 (もしかして、フィリップ以来の男女同行の旅かな。偶然とはいえ。)


 
 その頃、ホテルの部屋でチェハの父親ミョンフンは、ウニョンの身上調査書に目を通していました。

 パク・トゥシク、チョ・ヤンスン、ソ・ウニョンという戸籍簿のコピーに目を通し、すでに寝入ったヘスクの方に目を移しました。やはり、奥さんの勘は当たっているのでしょうか。


 翌朝、目を覚ましたウニョンは、洗顔のために髪をもう一度ハンカチで結わえました。

 車に乗ったチェハは寝てしまい、運転するウニョンは、一晩中寝ないで何していたんだろうとつぶやきます。

 そりゃ、ウニョンの為に、寝ないで何も無いように気を使っていたのでしょうけど。純情な男もたいへんです。ウニョン、分かるかな~。女性を守ろうとする男心、紳士ですね。

 
 無事に事務所に二人は着くのですが、そこには恐ろしい剣幕のイナが待ち構えていました。

 そして、ウニョンを見てイナは跳びかかります。




 ウニョンの髪に結ばれたハンカチは、イナがチェハに送ったものだったのです。
 


 


 
 
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# by arrive_at | 2007-06-22 19:16 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#9-2/3

つづきより



 旅での出来事を思い出して、ウニョンも笑いました。

 さて、出発です。しかし、ウニョンは送っていくことが大丈夫かと心配ですが、チェハは君は誰のマネージャーかと聞き、気にせず二人で行くことを促します。


 コンサート会場のフィリップには連絡は無いままですが、イナにはウニョンと一緒に来るという連絡がありました。イナは怒っていますね。嫉妬でしょう。


 途中、車の事故で渋滞に巻き込まれて立ち往生しますが、ウニョンの機転でバイクを借りて会場まで二人で走ることになりました。式服に着替えたチェハとヘルメットをかぶってスクーターの二人乗りで走ります。


 チェハはウニョンがちゃんと運転出来るのかと心配しますが、ウニョンは平気で飛ばします。いいですね。このシチュエーション。「本当に、運転できるの?」「心配ですか?もう、男の癖に度胸無いなぁ。」

 ウニョンはわざとスピードを上げます。

 飛ばしすぎのウニョンに思わず抱きつくチェハです。振り落とされないでね。

 そして、なびくウニョンの髪をそっとハンカチで結わえるのでした。なんだか幸せそうです。


 その頃、会場では気が気でないフィリップとイナでした。

 会場にスクーターで乗りつけ、走りながらヘルメットを脱いでフィリップに投げると、そのままチェハはコンサートの壇上に上がるのでした。



 そんな様子を、イナは嫉妬の目で見ています。

 もちろん、あとでウニョンを激しく責めますが、チェハがかばいます。それがまたイナを嫉妬に駆り立てます。めらめら~。


 責められてへこんでいるウニョンにチェハが声を掛けようとすると、そこにはフィリップがウニョンを守るように励まします。

 「失敗に乾杯!」

 そうして、ウニョンはフィリップの言葉になぐさめられました。


 
 

 
つづく
 
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# by arrive_at | 2007-06-22 18:18 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#9-1/3

春のワルツ 第9話 失敗に乾杯


<ネタバレに注意>




 事務所ではイナは会議を始めます。といっても、その側ではウニョンが立ったままです。フィリップがウニョンの紹介をするように促しますが、とても冷たい態度です。事務所のみんなはウニョンに対して優しく挨拶をしますが、イナはイライラしています。

 イナはロードマネージャーが運転する車はパパに買ってもたらったと、チェハに威張ります。さらに、ウニョンにさっきのコンパクトを見せてくれと嫌味を言います。嫉妬ですね。


 作曲中のチェハはウニョンに鉛筆を削らせますが、尖がった鉛筆は楽譜に穴があくと言います。ピアノの掃除中にピアノを少し弾くウニョンに、掃除をしろと入ったけど、ピアノを弾けとは言っていないと冷たくします。作曲に行き詰ったチェハに車でドライブをしたり、食事で気分転換をしたらどうかというウニョンに八つ当たりをします。

 それでも、ウニョンは明るく振舞い、チェハも思わず笑いが出て、一緒に食事に出かけます。


 買い物の荷物持ちをするウニョンは、何て奴だという顔をしながらも、チェハのわがままに付き合っています。仕事はつらいですね。

 ウニョンが飲みものを買いに行っている間に、街角でチェハはガム売りの少年を見かけます。

 少年はガムを売るために、同情を引くように足を引きずって芝居をしていました。その様子は、チェハの昔の生活を思い出させます。その様子を思い出し、涙を流すのでした。

 
 イナの友達のヒジンは新聞記者で、チェハの父親に会ってチェハのことについて質問をします。その質問に苦い顔をするのでした。


 買い物を終えて帰ってきた二人を、チェハの母親が見つけます。なぜか、不審な顔です。


 ピアノ室で作曲をしているチェハを見ながら、ウニョンはチェハの素顔をつくづく眺めます。それは顔ではなく、チェハの仕事振りや人間性ということでしょうか。


 チェハの母親チスクは、名前は違うけれどウニョンということで何か心配しています。父親のミョンフンもスホとあった当時の事を思い出しています。


 ウニョンの手術代に困り、お金の入った鞄を盗んで捕まったスホを、ミョンフンは自分の子だといい、謝って許してもらいました。

 そのスホに、ミョンフンとチスクの子供チェハが無くなったことで、チェハにそっくりなスホを連れて行きたいと言います。子供を亡くしたチスクは、悲しさのあまり2回も手首を切って落ち込んで入院していました。そんなチスクの側にスホを置いてあげたいという気持で一杯のようでした。



 事務所のイナのところに電話があって、コンサート会場にはイナが自分ひとりで行くと連絡があります。いつもそういう習慣なのでイナは了解します。イナはチェハにハンカチをプレゼントしました。


 玄関でイナはウニョンに、チェハを駅まで送り、そのあと事務所で書類整理を命令します。

 ホテルに迎えにいったウニョンは、チェハの荷物を持って駅まで送らせてくれと言います。

 チェハはコンサートには一人で行くという習慣があり、今回もそのつもりだったのでウニョンに送らなくていいと言います。

 
 ウニョンとしては初仕事にやる気満々でしたが、駅まで送るのも出来ないとしたらがっかりだとチェハに言います。チェハはそのがっかりした様子を見ると、少し微笑んで、車に乗り込みます。


 「その習慣は、前回、崩された。」





つづく
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# by arrive_at | 2007-06-22 17:24 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#8-2/2

つづきより



 ウニョンはフィリップとロードマネージャーの職を得たことを喜んで、二人でお酒を飲みに行きます。ウニョンが仕事を引き受けたのでフィリップはご機嫌です。

 イナはチェハと食事に行きますが、イナはチェハに対して期待を持っています。私に渡すものはないかと訊ねますが、あっさり、無いとチェハに言われます。


 酔っ払ったフィリップはホテルまでウニョンに送ってもらいますが、酔いつぶれて、エレベーターの前で座り込んでしまい、チェハに部屋まで送ってもらいます。


 ウニョンはホテルの中庭で忘れた靴を探します。雨が降ってきますが、あちこち探しています。その様子をチェハが見つけます。そして、雨に濡れたウニョンに傘を差し掛けます。

 ウニョンはここで脱いだスニーカーを探しますが、チェハは新しいのを買ってあげるといって中に入ろうと腕を引っ張ります。ウニョンは自分の靴が大事なので、木陰を探しますが、やっと見つけることが出来ます。とても嬉しそうです。チェハの一緒に喜んでくれています。

 チェハは二人だけの時にコンパクトを渡します。割れていたコンパクトを新しいものに代えて、渡しました。ウニョンはロードマネージャーになったことと、コンパクトをもらったことにお礼を言います。

 そんな時、偶然にチェハのお母さんがその二人の様子を見てしまいました。とても気にしているようです。


 翌朝、出勤したウニョンは、先ず化粧直しをしますが、その時に使っているコンパクトをイナが見つけます。

 余談ですが、化粧室にはモネの絵が飾ってありました。先日、国立新美術館でモネ展を見たばかりなので、反応しました(笑)。

 イナはチェハとウニョンの立ち話を聞いてしまいます。自分にではなくて、ウニョンへのプレゼントだったのですね。






 
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# by arrive_at | 2007-06-22 17:05 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#8-1/2

春のワルツ 第8話 ロードマネージャー


<ネタバレに注意>




 フィリップとウニョンの仲の良いところを見て、思わず目をそむけてしまったチェハです。


 ウニョンは、靴をもらったのは断ると失礼かと思ったからだとフィリップに言います。う~ん、儒教の国だけありますね。それでも気を悪くしないのは、フィリップの恋の力なんでしょうか。

 結局、二人は気まずさを乗り越え、腹ペコなので食事に行くことにします。

 
 チェハの両親と、イナの父親と、チェハの4人でレストランで食事をしています。そこにフィリップとウニョンが食事をしに来たので、チェハは驚きますし、ウニョンはどうしたらいいのか分からないような気分になります。

 (適当な表現が分からないので、だいたいで書いていきます。あしからず。)


 ウニョンの家ではお父さんが来て、みんなで食事をしています。ウニョンには知らせていないので、食事中にウニョンの電話が鳴ります。


 チェハは食事中にナイフの使い方が変わったことをイナのお父さんに指摘されます。左利きがいつの間にか右利きになったのです。


 チェハはウニョンとすれ違ったときに、コンパクトを渡そうとしましたが、どうも落としたようです。チェハはちょっと気まずそうです。

 そして、ウェイターが落とし物のコンパクトを席に持ってくると、それは僕のですとチェハが受け取ります。


 ウニョンは家に戻り、フィリップはホテルのバーでチェハとイナに会います。昨日はどこに行っていたかとイナに訊ねられると、フィリップは島の名前を答えられないけど、ミュージックビデオを撮るにはいいところだと答えます。


 ウニョンは家に帰りますが、スニーカーを持って帰るのを忘れました。ミジョンにはフィリップとの旅がどうだったかがとても気にかかります。ミジョンはウニョンに彼を好きにならないようにと念を押して寝てしまいます。ウニョンも今晩はなんだか嬉しそうです。

 チェハのほうは、今日のウニョンとフィリップの様子を思い出すと眠れそうにありません。


 翌日、チェハは服を片付けようとしてコンパクトが落ちたのを拾い、物思いにふけります。フィリップがどこにいるのかと、トレーニングジムやあちこちを探します。


 ウニョンのお父さんとお母さんが、マルチ商法に引っかかったことでお金に困っているということについて夫婦喧嘩をします。そこに、やくざが数人やってきて、店の中で暴れます。サンウもやくざにたてつきますが、ウニョンを連れて行こうとするところにチェハが現れます。

 チェハが荒くれ男達に殴りかかろうとするときに、ウニョンが大事な手を守って引き止めます。どうも最悪な状況のときにばかり出会うようで、ウニョンは落ち込むし、チェハは話すきっかけが出来ずに、コンパクトをポケットから出してため息をつきます。


 ウニョンはトラックの店を閉めようとし、ミジョンに人のためにいつも振り回される不幸を背負うことを咎め、ウニョンの人生を嘆きます。それでもウニョンには、このおばが手術後の自分を引き取ってくれたことへの恩を考えると、なんとしても役立ちたいと思います。


 事務所ではロードマネージャーの募集についてを検討しています。

 チェハは、深く悩んでいるようです。助けの必要な人から、助けを断れたということについて、例え話でイナにアドバイスを求めますが、イナは割りきった考え方のようです。


 ウニョンは銀行でお金を工面しようと駆けずり回りますが、断られます。家に帰るとお母さんが寝込んでいますが、ウニョンはお母さんを優しくなぐさめます。

 ミジョンはウニョンに、嫌な奴にお金を借りればいいと言います。ユン・ジェハが支援したがっていたので、この際、頭を下げてお金を借りて、ちゃんと返せばいいのではないかとミジョンは言います。
 
 そこに、サンウが友達にお金を貸してくれといって貸さないので殴ったようだけど、相手の親が示談金を要求していると分かります。警察に出向くとお母さんは本当に困っていました。

 ウニョンは意を決して、チェハにお金を借りに行きます。必死です。


 チェハは楽譜に没頭していますが、ウニョンは何とか話をしようと努力しています。しかし、チェハを前にすると何も言えなくなってしまいます。そんな様子を見て、チェハも何か考え事をしています。きっと、困っているウニョンに、どうやって手を差し伸べればいいのか分からないのでしょう。

 チェハはイナにロードマネージャーが決まっていないことを確認します。

 フィリップもウニョンをどうやって助けるかを考えていますが、ウニョンに仕事を見つけてあげるためにイナに提案をします。イナはあまり乗り気ではないようですが、それでも、フィリップはウニョンをがんばって推薦します。フィリップの得意の説得が成功して、ウニョンにロードマネージャーの仕事が決まります。



つづく
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# by arrive_at | 2007-06-22 15:59 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#7-3/3

つづきより



 ソウルの母はヤンスンと言って、ヘソンの姉妹です。おばさんに当たるのですね。そして、その息子のサンウとミジョンとウニョンは暮らしています。

 朝からヤンスンはサンウと話をしながら朝食を食べています。ミジョンはゆっくりと起きてきて、ウニョンから連絡があって、夕方には戻るということを聞きます。ミジョンも一緒にチョンサン島に帰りたかったと言いますが、それは田舎に帰ることが目的ではなくて、フィリップが島に行っているからです。とても嬉しそうに話します。

 ヤンスンはサンウに、「ねえ、フィリップって誰よ?」と聞きますが、サンウにとってはどうでもよくって、「そんなこと聞くなよ。フィリップだか、フィルムだか。」とうんざりした様子で答えます。


 部屋で、ウニョンはコンパクトをホテルの事件で無くしたことを思い出します。


 「まだ使えたのにな~。」


 帰りのバスで、フィリプはウニョンの肩にもたれかかって寝ています。しかし、どうも寝ているフリのようですが。幸せそうなので、それでいいのでしょう。


 空港ではチェハの両親が到着しますが、チェハとイナが出迎えます。


 タクシーでホテルについたフィリップは、玄関でウニョンを待たせます。そこにチェハの両親とチェハとイナが到着します。

 両親をイナから紹介され、ウニョンは「パク・ウニョンです。」と挨拶をします。

 あとで、イナの友達かと訊ねられますが、イナはフィリップの友達だと説明します。


 両親の部屋は豪華で、金持ちのイナの祖父のコネで素晴らしい部屋を用意したようです。

 部屋の案内をしている途中に、チェハは部屋から出て行きます。そして、玄関にいたウニョンに会いに行きますが、いません。

 
 その頃、フィリップは中庭でウニョンに靴のサイズを直して、履かせています。ウニョンも再三のプレゼントに心を開いたのか、とても嬉しそうです。

 
 「ぴったり?

  気に入った?」


 フィリップとしては、ウニョンが喜ぶのが何よりなのでしょう。

 ウニョンのことが大好きなフィリップはウニョンを抱きしめます。

 ちょうどコンパクトを渡そうとしていたチェハですが、その様子を遠くから見てしまって、とても残念な様子です。


 親友の好きな人を自分も好きになってしまって、そんな男心って、どんなのでしょうか。








 
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# by arrive_at | 2007-06-22 11:34 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#7-2/3

つづきより



 ミジョンはトラックの店番をしながら、フィリップへ電話をする真似をして遊んでいます。そこに、本物のフィリップが現れ、ウニョンの居場所を聞きます。

 「ウニョンはどこ?」

 「ウニョンはお母さんに会いに行きました。」

 「お母さん?」


 フィリップは、ウニョンはお母さんと今一緒に住んでいることを知っていますので、不思議そうな顔をします。


 その頃、ウニョンは長距離バスに乗ってソウルから故郷に向かっていました。

 
 激しくピアノを弾くチェハ。なんだかイライラしています。

 イナから食事に誘われてチェハは出かけますが、途中でデパートの化粧品売り場でウニョンの持っていたものと同じコンパクトを買います。それをイナと友達に見られてしまいます。

 イナは、てっきり自分への贈り物だと無邪気に喜んでいますが、チェハの表情はたいへん重苦しそうです。


 ウニョンがチョンサン島に着くと、そこにはなんと飛行機で先回りしたフィリップがいました。

 お墓参りに一緒に行ったフィリップは、ウニョンの本当のお母さんはすでに亡くなっているということを知ります。

 ウニョンは母親が亡くなってしまって寂しいのですね。いろいろ嫌なことが重なって、本当は
一人で泣きに来たんだけど、フィリップが一緒なので残念ながら泣けないようです。でも、ウニョンは理解者のフィリップと一緒なので少し心強いでしょうね。

 フィリップも韓国という故郷を感じているのでしょうか。島の夕日と海の見える景色が心を慰めます。


 ウニョンは母親の友達だったヘスンを訪ね、そのおばさんから慰められます。ヘスンはやはりチョンテとスホ親子のせいでウニョンも母親もひどい目に会ったと、今でもその理不尽な人生を思い返し嘆きます。

 ヘスンはミジョンのお母さんですね。 


 チェハはイナとドライブしていますが、イナの思いは空回りしているようです。チェハは何か思いつめているような様子で、上の空で話を聞いています。


 ウニョンとフィリップは夕方の海を見ながら、丘の上で話をしています。フィリップはウニョンの肩をなかなか抱けません。ウニョンは困ったように少し避けています。


 ソウルの海苔巻きの店では、面倒を起すお父さんが帰ってきて、お母さんは嘆いています。


 島ではフェリーに乗り遅れたウニョンとフィリップですが、どうするのでしょうか。

 「イナ、今日は帰れない。」

 フィリップは携帯電話の電池切れで、ウニョンの携帯電話を借りて、チェハに今日は帰れないと連絡をします。


 ユン・ジェハと久しぶりに会う同級生たちは、チェハに昔の面影を見出せません。カナダで死んだと思われていて、音信不通だったことをチェハは認めます。みんなで楽しく再会し、イナはご満悦のようです。


 島の宿でウニョンとフィリップは隣り合わせの部屋になります。窓から出て、二人は指相撲をしたりしてのんびりと夜空や波の音を楽しみます。フィリップの幸せそうな顔が印象的です。


 その頃、チェハは自分の部屋で酒を飲んでいますが、イナから電話があります。電話を切ったあと、そういえば、フィリップがウニョンの携帯を借りて電話をしてきたのを思い出し、チェハは夜遅くウニョンに電話をかけます。


 「寝てた?

  ユン・ジェハ。

  フィリップと一緒にいるの?

  いや、君に言いたいことがあって。

  悪かった。

  怒鳴ったこと、それから、君を見るとイライラすると言った事、誤りたくて。

  じゃ、これで。

  じゃあ。」


 ウニョンは、最初、誰からの電話か分からずに戸惑います。電話の相手のチェハに、フィリップと一緒にいるかと聞かれて、隣の部屋にいると答えます。替わりましょうかと訊ねるけど、チェハはいやと答えます。

 チェハは、ウニョンにこの前にフィリップに電話した内容について謝ります。ウニョンはその電話を自分が受けたことを、すでにチェハが知っていることを知ります。

 ウニョンはチェハにホテルで助けてもらったことのお礼を言います。

 わずかな会話でしたが、二人はそれぞれに少しわだかまりが解けたような安心感に、眠りにつきます。


 回想シーンは、ウニョンがスホの父親を訊ね当て、麻雀屋でウニョンをこき使っているところです。ウニョンにはスホを探すにはチョンテに頼るしかなかったのでしょう。そして、チョンテが逃げ出した後は、宿の女将にこき使われて、泣きながら苦労をした思い出を夢で見てしまうウニョンでした。


 


つづく
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# by arrive_at | 2007-06-22 10:51 | 春のワルツ 2007  

Spring Waltz#7-1/3

春のワルツ 第7話 母の眠る島へ


<ネタバレに注意>




 「急にどうしたんだよ。」

 「出て行け。」

 「ウニョンに謝れよ。」

 「出ろと言っているんだ。」

 「早く謝れ。」

 チェハとフィリップがにらみ合っています。そして、ウニョンは走って部屋を出て行ってしまいます。

 イナが小箱をさわろうとすると、チェハは「さわるな」と小箱を引っ込めてしまいます。チェハは一人にしてくれと言い、イナは呆れてしまいます。

 フィリップがウニョンに追いつくと、チェハのことを謝ります。しかし、ウニョンは急に怒鳴られたことに気分を悪くしてしまいます。イナがチェハが神経質なことを説明し、チェハのものを勝手に触ったウニョンにも責任があると言います。


 部屋に戻ったチェハに、フィリップはウニョンに謝れと迫ります。しかし、反対に嫌味を言います。チェハにはかなり大きな何かがあったのかもしれません。

 チェハの突き放した態度に、フィリップは呆れてしまいます。


 ウニョンはトラックで家に戻りますが、その助手席に置き忘れられたフィリップの携帯電話に、チェハからの電話がありました。それに気付いたウニョンですが、切ってしまいます。

 
 部屋の椅子に座りながら、ただただ苦しい表情のチェハがいます。


 ウニョンはすでに床についていますが、ミジョンは寝入っているのにウニョンはまだ寝付けません。フィリップの携帯電話のマナーモードが鳴り出しました。

 ウニョンはためらった末、受話器を取ります。


 「あのー。」

 「悪かった。

  だけど、彼女を見るとなぜかつらくなって、イライラするんだ。

  失礼なことをしてしまった。

  一番の親友なのに、心から反省している。

  アリスにも伝えて、『済まなかった』って。

  僕には会いたがらないだろうから。

  頼んだぞ。」


 思わぬ人から本心を聞くことになったウニョンですが。



 翌日、ホテルにウニョンはフィリップに会いに来ました。しかし、フィリップは外出中のようです。ウニョンは携帯電話をフロントに預けると、化粧室に行ってスカートのほころびを直しに行きました。

 トイレのゴミ箱に捨てられた財布をフロントに届けに行ったウニョンは、そこで中年のリッチそうな女性に財布泥棒と間違えられました。

 女性はしつこくウニョンを疑い、警察に行こうとウニョンのむなぐらをつかみます。「私のお金はどこなの、出しなさい。」と、ウニョンの鞄の中身を床にぶちまけてしまいます。フロントも「お客様、盗んだ財布を届けに来る泥棒はいませんよ。」とかばいます。

 しかし、その女性は運が悪かったと自分勝手なことばかり言って、ウニョンに謝ろうともしません。ウニョンが謝るように言っても「警備が生ぬるいからよ。」と人のせいにしています。

 そこに現れたチェハが大きな声で女性を叱り、女性は誠意の無い態度で「悪うございました。」と吐き捨てるように言って去っていきました。


 濡れ衣を着せられたウニョンは玄関で泣いていますが、チェハは何もしてあげることが出来ません。ちょっと、もどかしいですね。

 チェハが部屋に戻ろうとすると、フロントが呼び止めます。


 「先ほどの女性とはお知り合いでしょうか。

  では、あの方の落し物です。

  ああ、それと、フィリップさんはお連れさまですよね。

  さっきの方がフィリップさんのだと言って、こちらの携帯を。」


 チェハは、昨夜電話にでたのはフィリップでは無くて、フィリップの携帯を持っていたウニョンだったことを悟ります。ウニョンへの気持を話したことを思い出し考えてしまいます。

 ウニョンの落としたファンデーションは割れてしまいました。

 フィリップのところに携帯電話を届け、「アリスが持ってきた。」といって渡しました。

 
 「昨日は本当に悪かった。

  つい、カッとなって。」

 「ウニョンにも謝った?」

 「心配するな。あの子には、ちゃんと謝るから。」

 「僕も悪かった。

  でも、ウニョンへの気持は本物だよ。」

 「電話してみろ。落ち込んでるからな。」



つづく
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# by arrive_at | 2007-06-20 22:38 | 春のワルツ 2007