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カン・ドンウォンの「デュエリスト」 その3

 「デュエリスト」をご覧の方は分かると思いますが、この映画は興行的にはあまりよくなかったそうです。その理由については観ればわかるという言葉しかないでしょう。

 「チェオクの剣」と同じ感動を期待したのならば、それは裏切られたことでしょう。また、原作「茶母」と「チェオクの剣」のストーリーを良く知り、それの亜流としてこの「デュエリスト」を楽しんだ人は、この映画の特徴がよくわかったことでしょう。マニアには受ける映画です。

 さて、それでは「チェオクの剣」と「デュエリスト」の映画の違いを比較しましょう。

 ネタバレにご注意!


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【チェオクの剣】
















17世紀末の朝鮮王朝時代を舞台にしたスーパーアクション時代劇。捕盗庁(ポドチョン=当時の警察)の茶母(タモ=役所の下働きの女性)チェオクはその聡明さとずば抜けた武術の腕が認められ、犯罪事件の捜査で活躍していた。上司のファンボ・ユンとは身分の違いがあるものの兄妹同然に育ち、互いに思いを秘めた間柄。そしてチェオクには幼いころに生き別れた本当の兄がいた……。

韓国で放送された当時、このドラマのファンは「茶母嬖人(タモペイン)」(嬖人とは「お気に入りのひと」「熱狂的なファン」という意味)と呼ばれるなど熱狂的な支持を得た異色作。
原題:茶母 2003年韓国作品



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 「チェオクの剣」では、上司のファンボ・ユンとの身分違いの恋、その後、ソンベクとの惹かれあう出会い。それらがチェオクの心を揺らし、苦しめることになります。

 正義と恋の狭間で次々と物語りは進行して行き、ハラハラドキドキの連続でした。原作をドラマ化したそうですが、大変面白く、時代劇の様子も十分伝わってきます。


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 【デュエリスト】
















悲しい目: 「前に会いましたね。世の中には絶えず移ろうものが三つある。それは猫の目。晩秋の空の色。そして、もう一つは女性の顔。」

 剣を抜き二人はそれぞれに構えるが、「悲しい目」は部屋の外の気配に飛び出していく。メイ・ポウリャンという偽名を使い、きれいに化粧をしたナムスンは剣を部屋に放り出し消える。

















[愛してしまったその人は、闘うことが宿命の美しき刺客]

 時は朝鮮王朝。世間を騒がす偽金事件を捜査するため、人々で賑わう市場に潜入した女刑事ナムスンは、仮面の男の華麗な剣の舞に目を奪われる。次の瞬間、小さな金の仏像の受け渡しをしていた男たちが斬り捨てられる。犯人は仮面の男だ。ナムスンは男を追って剣を交えるが取り逃がしてしまう。残されたのは、仏像に隠されていた偽金用の鋳型と、割れた仮面から覗く哀愁を帯びた眼差しの面影。それが刺客「悲しい目」との出会いだった。

 この世のものとは思われぬほど美しいカン・ドンウォン。『彼女を信じないでください』の不器用な“Mr.唐辛子”や、『オオカミの誘惑』の守ってあげたい弟役がかすむほど、磁器のような白い肌、憂いをたたえた瞳と低い声を持つ刺客「悲しい目」の両性具有的な妖艶さは強烈で、それこそがこの異色時代劇の最大の魅力だ。ナムスン役のハ・ジウォン主演でカルト的人気を博したTVシリーズ「チェオクの剣」と同じく人気コミック「茶母」が原作ながら、まったく趣を異にした本作は、しなやかに舞うような殺陣と鮮やかな色彩で描く、いわばファンタジー・アクションといったところか。ナムスンの師匠である先輩刑事アンを軽妙に演じるのは名優アン・ソンギ。



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 「悲しい目」と呼ばれる刺客は長官に恩のある忍びの者です。長官を信じてそのダーティーな仕事を続けてきたにもかかわらず、ナムスンに出会って恋をします。それは恩のある人を裏切り、しかし、恋した相手も自分の立場上闘う相手となります。

 最後には謀判者の長官が捕らえられようとするのですが、最後の抵抗をして長官は切られてしまいます。その長官に仕えた「悲しい目」の刺客も死んでしまいます。

 ナムスンにとって、恋をした「悲しい目」の死は信じがたいものです。「悲しい目」に会えるはずはないけど、夢の中か幻を見ているのか、愛しい人「悲しい目」とお互いに剣を交えるシーンはファンタジーの世界を美しく表わしているようです。

 「チェオクの剣」はリアルなストーリーのドラマで、「デュエリスト」は悲恋の美しさとはかなさを、剣の舞と独自の映像美で映し出しているように思います。

 どうぞ、このフィーリングを楽しんでください。

 
 私ですか?私は「チェオクの剣」も「デュエリスト」も、どちらも好きですよ。

 マニアックな感じの映画もいいので、これは韓国映画も侮れませんぞ。




 追記: 韓国語「DUELIST」ホームページは音楽が鳴り出しますが、素敵です。
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by arrive_at | 2006-10-25 14:11 | デュエリスト  

カン・ドンウォンの「デュエリスト」 その2





















 タイトルの「デュエリスト」というのは、なかなか若者向けかマニア向けという語感ですね。

 実際に「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」などは有名なカードゲームで、日本でもかなり前からちびっ子に流行っていました。

 dueler(名)決闘者。闘争者。という意味で、この映画のストーリーでは女刑事と刺客は宿敵となります。互いに闘う身でありながらも惹かれあっていくという悲しいラブストーリーでしょう。これは「チェオクの剣」を観て、物語を十分理解し楽しんだ人でないと、この作品を楽しむのは難しいかもしれません。

 アニメの世界で「機動戦士ガンダム」というとっても人気のある映画があります。これはモビルスーツで闘う未来型戦士の物語ですが、この関連商品として「SDガンダム」という2頭身のプラモデルが開発されました。リアルタイプと比べるとコミカルで可愛いのですが、特徴がよく出ています。ガシャポンやゴムの人形などで簡単に手に入り、オリジナルの変形ですがキャラクターとしてはとても人気が出ています。

 このように、原作を離れて発展していくものもあるのでしょう。「デュエリスト」という映画はそんなふうに拡大解釈して生まれたもののようです。原作を良く知っている人たちが、さらに拡大されたストーリーなり、画像の雰囲気なりを楽しむための作品は、ストーリーの分からない人には不評だとは思いますが、一般向けするやさしい作品では表現できない、マニア向けともいうのでしょうか、さらに突っ込んだ作品つくりのされている映画だと思います。

 私の感想はこれくらいにして、いろいろな評判の中から、この作品を上手く表わしている文章を抜粋しました。

ネタバレにご注意!



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脚本ではなくイメージで見るべき映画…odys


そう悪くない作品だと思います。

まず注意すべきは、これは脚本で見せる映画じゃないということ。筋書きの一貫性だとか細かい工夫、設定が時代背景に合致しているかどうか、なんてことは気にしないで見なくてはなりません。なにしろ、日本の室町時代に製作された剣が朝鮮に入ってきていて(そこまではいいけれど)、その剣になぜか「夏草や、つわものどもが夢のあと」という芭蕉の句が刻まれているってんですから、真面目に考えちゃいけません(笑)。

じゃあ、何を見るべきなのか。場面ごとの効果、イメージ、そして言うまでもなく主演二人の思い、といったところです。そういう面から見るならば、この映画は決して駄作ではなく、むしろ平均を少し超える出来と評価できると思います。

二人の殺陣は、いわば二人が舞踏に興じているのであって、ヒーローとヒロインの愛の表現なのですね。特にラストシーンでの幻想の殺陣では、そういう暗示が強く出ていると感じられました。

惜しむらくは、ヒロインのヒーローに対するねじれた想いがイマイチよく表現されていないこと。強いけれどがさつでドジなところもあるヒロインが女っぽくなっていく過程をもっと出すべきだった。
また、二人が2度目に戦うシーンでも、ヒロインは最初たるんだ顔をしているのですが、殺すか殺されるかなのですから、いくらヒロインに滑稽味があるという設定でも、最初から真剣な表情でないとおかしいでしょう。
こういうところがうまくいっていれば、傑作と言っていい作品になったのではないでしょうか。

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 odysさんの言うように、イメージで観るというのはアニメなどのファンタジー作品には大事なことのようです。原作や登場人物をあらかじめ知っている上で、その作品の場面場面を丁寧に表現するというのは、ファンにとってはこの作品をもっと楽しむことになると思います。

 私も一回目に観たときは、何だか説明不足のように感じましたが、二回目に観た時には映像の美しさと、華麗な舞い、初恋のドキドキ感などが良く表わされていると思いました。ちょっと映画の味わい方を変えてみると、大変良い作品だというのが分かります。

 これはオタク傾向のある人に向いているのかもしれません。

 私は…ちょっとオタクかな。


 続く
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by arrive_at | 2006-10-25 14:10 | デュエリスト  

カン・ドンウォンの「デュエリスト」 その1

「チェオクの剣」をTVで見終ってから、この「デュエリスト」の存在を知りました。まだレンタルは新作なので当日か一泊二日でしか借りられません。返すまでに急いで二回観ました。

 デュエリスト
 『デュエリスト』公開1周年記念の上映会
 「デュエリスト」の解説

ネタバレにご注意!



【私の感想】
 最初に見たときには全然音声がないので、バックに流れる音と音楽で物語が進行していきました。出だしから眠かったです。チェオクの剣に出演したタモの女優は同じですが、相手役はカン・ドンウォンさんです。この男優は「威風堂々な彼女」がTVKで放送されていた時に出演していましたが、とてもきれいな顔立ち長身の青年です。この映画もカン・ドンウォンさんが主役で、まるでアニメのヒーローぐらい素敵に描かれていました。
 日本でいうと、藤原達也が蜷川監督に見出されて、美形少年の怪しさと、それに惹かれるおじさんの危険な状況を連想させる感じです。しかし、まあ、そういうストーリーではなく、チェオクの剣の中で敵に恋したタモの状況と同じでした。

 カン・ドンウォンさんの役名は「悲しい目」というもので、固有名詞ではありませんでした。ハ・ジウォンさん演じるナムスンという女刑事も主役ですが、「悲しい目」と呼ばれる刺客をだんだんと好きになっていくところが大変可愛らしかったです。

 ちょっと、その美形ぶりを見てみましょう。俳優も素敵ですが、その撮影も素晴らしく、ファンタジーな絵という感じです。
 

 











































































 チマチョゴリのほうが女優のハ・ジウォンさんで、おかっぱのロングヘアがカン・ドンウォンさんですね。どう見ても、アニメの主人公ばりの美しさです。

 こういう説明は、観ていない人には全然分からないでしょうけど、第一印象はやはり役者の美しさと、画面の面白さ、センスの良さ、ファンタジー的な作りといえるのではないでしょうか。

 ストーリーなどの説明を加えると、もっと具体的に想像できるでしょうか。

 


 続く
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by arrive_at | 2006-10-25 14:07 | デュエリスト